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2025/07/02 09:10

おかげさまで毛皮の注文数が増え
オンラインストアへ出す前に人手に渡ってしまうことが多くなりました。

画像は20代の若者から直接、注文を受けた鹿の毛皮(雄)
この若者は私が少しお手伝いしているヒストリーパーク塚原オートキャンプ場というキャンプ場で知人を通して出会いました。

冬の近づく秋
少し寒さを感じるようになってきた晩
手伝っているキャンプ場へ友人が遊びに来たので少し顔を出しに行きました

焚き火の焔と煙の上がる区画に
友人と管理人、そして見慣れぬ若人が談笑していました

紹介され焚き火を囲み話し始めると
私の狩猟や革鞣しの話へ…

自分で狩猟をして獣を獲り
皮を剥ぎ、解体して、革を鞣し、物を作って、販売していることや
狩猟で感じたことや革鞣しの失敗のエピソード
タンニン鞣しの“ピット”という時間のかかる製法のこと
若人はとても真剣に聞いてくれました


そして焚き火の前に座る
友人の腰の下にある敷物が
私の鞣(なめ)した雄鹿の大きな毛皮であることを知り

毛皮に触れ、腰を下ろすと
今、過ごしているキャンプ場の近くの山々で躍動していた鹿をイメージしたのだろう
若人の眼に興奮が宿っているのが焚き火の灯りでも感じました。

それから数ヶ月後に彼から注文を受け
長い時間を待ってもらいできあがった毛皮です。


時代の流れから一時、毛皮や皮革製品は敬遠されてきました。
毛皮は特に嫌われて大きな企業も使わないことをわざわざ宣言するような時代がありました。

その世代から変わっていき

「エシカル」「持続可能な社会」「SDGs」などのキーワードから
今の若人は逆に新鮮さを感じているのだろうと思います。

このキーワードについては個人的に疑問符がつくこともありますが
若い世代が入り口として興味を持ってくれることはとてもありがたいことだと思っています